鎌仲ひとみ監督

 

 

イラクの子どもたちの、

劣化ウラン弾による被曝に始まって、

核をめぐる問題をずっと撮り続けてきた、不屈の映画監督。

 

『六ヶ所村ラプソディー』オフィシャルブログ

http://ameblo.jp/rokkasho/

 

映画『ミツバチの羽音と地球の回転』オフィシャルサイト

http://888earth.net/index.html

 

鎌仲監督トーク「私たちに求められている覚悟」が注目を集めています 6/6up

4月16日に撮影された、15分ほどの映像です。聞いていただくのが一番ですが、その環境にない方のために書き起こしました。

 

【全文書き起こし】

 

さきほど姜さんが、「直感というものが大事だ」とおっしゃいました。

 

誰しもが持っている「直感」・・・、

でも、テレビに自分の好きな女優さん、あこがれの男優さんが出てきて、

「原発は安全で、CO2も出さないし、

いろいろ言う人もいるけど、私は信頼しています!」

なんて言うと、「ああ、いいんだ」とみんな思うでしょう?

 

原子力プロパガンダ、そう私は呼んでいますが、 
東電なんか、年間270億円も使って、

あらゆる文化人、女優、俳優、タレントを使って 
原発に対していいことしか言わない、

原発に対して批判的な人はテレビに絶対出さない。

ということをやり続けてきたので、 
皆さんの「直感」というものが、

「この人がこう言ってるんだから。」ということで、 

簡単にどこかに行ってしまっているんではないかと。
情報操作をされているんじゃないかと。

思うんですね、実際これまでされてきたわけですし。

 

私もNHKで番組を作っておりましたが、

イラクで撮ってきたことを編集してNHKのプロデューサーたちに見せたら、

「・・・アメリカと、言ってることが違う!」 
メディアを作っている人たち自身が、自分たちを、

自分たちが作っているプロパガンダに染め上げていて、

そこからはみ出そうとしない、という大きな壁が、存在しているんですね。


もうひとつ大きな困難というのは、 
情報操作が意図的に行われていて、

それは非常に美しく巧妙に行われているために、

それに身をゆだねるとみんなそうだから非常に心地がいい、

ということがあるわけですよね。 


その心地よさの中で 
「・・・これはひょっとしたらまずいんじゃないか、危ないんじゃないか、

命に関わることなんじゃないかな、でもそんなこと怖くて言えないよ、

だってみんな大丈夫だって言ってるんだもん!!」

っていう感じになると思うんですよね。 

じゃあそんな中で、「いや、やっぱりそれは違うわ!!」と言うと、 
「あら、あの人なんか、宗教でも始めたのかしら?」 (会場笑)

・・・本当にそうですよ。

原発やってる人は宗教よね、と。

これはものすごく 巧妙に、

「共産党じゃないかしら?」とか 
「ちょっと変わってるのよねぇ。」 と。
そして、最終的には貧乏くじを引くのです。 

原子力を研究する業界の中で、

「これは危険をはらんでいるんだ、だからこっち(原子力)に進めるべきではない」

と言い続けていた人たちは、すべて出世できていません。

出世できていないばかりか、迫害されます。 

立命館大学の平和研究所にいる安斎(育郎)さんは、かつて東大にいて、

原子力の研究をしていました。彼が、

「原子力は危ない。だから進めるべきではなく、慎重にやらなくてはならない」

と言ったとたんに、 
彼の職場で、だれ一人として彼に口をきくということをしなくなりました。

彼は11年間そこにいて、誰とも会話することなく、そこをやめたんですね。 


今ちょっとテレビやラジオで意見を聞かれている小出(裕章)先生は、

私の「六ケ所村ラプソディー」にも出てらっしゃいますけど、

彼もはっきりと原子力の危険をきちんと言っていますが、

もう60になろうとするのに助手で近いのに助手で、

助教授にすらなれていない。 

つまりこの日本で原子力に異を唱えるということは、

経済的な貧乏くじを引くということに相当するわけですよ。

何の得にもならない。

それでも自分の『直感』にしたがって生きますか? 

となるとそれは、一定の覚悟が必要となる、んですよね。 
だから、今、私たちに求められているのは「覚悟」じゃないかなと、思うんです。
じゃあ、その覚悟の中身はどんなものか?と思うんですけど。 

 

私は、姜さんが対談なさった森達也さんという映画監督とも仲が良くて、

彼の作品を尊敬して、ものすごくすばらしい作品だと思っています。
森さんは、地下鉄サリン事件のオウムの映画を作られた方なんです。

私は、そのオウム真理教のドキュメンタリーを見ている中で、

ものすごく忘れられないシーンがあるんですね。

今回の福島の事件でも、実はこのシーンを思い出したんですけど。 

 

私も、1995年の3月21日に、サリン事件が起きたときに、

ちょうど霞ヶ関を、サリンがまかれる15分前に

地下鉄に乗って通過したんです。

15分遅れていたら、私もサリンを吸って死んでいたかもしれないと思うんですが、

そのときのテレビのシーンを、森さんは使っているのですが、

それは駅の通路で、階段で、サリンを吸って倒れたり苦しんだり、

くの字になっている人たちを、


次のサリンをまかれなかった電車がやってきて、

サラリーマンがばーっと降りてきたら、そのサラリーマンが、 

「ちっ、」とか言いながら、

その倒れている人たちをまたいで、仕事に急いで行ったんです。 

つまり、善なるもの、

「会社員として会社に遅刻してはいけない」ということが、

「そこに倒れている人にどうしたんですか? だいじょうぶですか?」 と

声をかけることよりも、優先されている社会、

そんな社会に自分は生きていて、 
これは恐ろしいことだな、と。 

今回よく、テレビに出てくる原子力保安院の人たちとも

「六ケ所村ラプソディ-」をつくる過程で、

非常に密接にお付き合いさせていただきました。
みんなすごくいい人たち、なんですよね。

良いお父さんなんだろうと、思います。 
こういうことをわざとしたんじゃないだろう、とも思っています。

 

それでもたとえば・・・去年の夏、福島に行ったんです。 
福島3号機にプルサーマルを受け入れるということで、

地元の市民グループと抗議に行きました。 
すると、福島県原子力安全管理課、課長というのが出てきて。 
すっごい見るからにいい人。(会場笑い)

本当にこの人はいい人なんだろうなあ、

善良な人なんだろうなあ、というのがにじみ出ている人。 

その人に、

「今回、こんな古い原子炉にプルサーマル燃料を入れてしまって、

もし、核が暴走したら、どうするんですか?

そのために設計した原子炉でなく、

これまでも不具合が出ているのに、大丈夫なんですか?

よしんば事故を起こさなくても、出てきたら、これまでと全く違う毒性の高い、

どこに持っていくともきまっていないような使用済み核燃料が出てきて、

50年プールで冷やしておかなくちゃいけないんですよね。

そんな危険なものを福島に持ってくるっていうことを、

福島県民にちゃんと説明したんですか?」 


黙って、うつむいて、一言も返事をしていただけませんでした。 
彼は無力・・・を感じていたんですよね。 


なんで、じゃあ、受け入れたのかというと、 
「7月までに受け入れた自治体には、20億円(※正しくは25億円)やるよ」

と、経産省が言ったんです。 
そして、7月までに受け入れなかったら20億円やらない、と。

(会場、ざわざわ) 

それまで抵抗していた原発を持っている自治体が、

「じゃあしょうがない」と受け入れた。 
で、その20億円の引き換えに差し出したものは、何なのか、 

 

・・・県民の命ですよ。 


福島県知事の前の佐藤栄佐久前知事は、プルサーマルを撤回したとたんに、 
収賄疑惑であげられて、彼の側近が3人自殺しました。 
彼の妹さんは着のみ着のまま連れていかれて、1週間帰ってきませんでした。

糖尿病とか、いろんな持病もある中で、息も絶え絶えになって帰ってきた。 

自分の罪を認めない限り、こんな犠牲が続くと判断して、

彼は、自分の身に覚えのない収賄罪を認めて、有罪になりました。 
それを、今、「知事抹殺」という本に書いてらっしゃいます。 

そういうことが現実に行われていて、

見て見ぬふりをする人たちがたくさんいて、

この土台・・・「原子力は進める」「原子力は絶対安全」・・・という土台、

このテーブルの上でしかものを言えない、ということが横行してきたんですね。 

それをやっている人たちは、

そこに倒れている人がいてもまたいでいくような、

仕事に一生懸命な、自分の家族のために一生懸命稼いで働く、

そういう人たち・・・なんですね。 

それは、私だ、と。

 

窒素が水俣事件を起こした後に、

「それを起こしたのは私だ」と、

おがたさんという方が書かれました。

 

私は「六ヶ所村ラプソディー」を作ったときに、

この劣化ウラン弾を生み出してきたのは、

私が日本で電気を使う暮らしだったと気がついたときに、

イラクの子どもたちを殺しているのはだれだ、

私だった、と。

私がそこに加担していたのだと気がついたときに、

私が私自身を撃たなければいけない、と。

それはすごく難しいことだなと思いました。

難しいんですよね。

 

今、たくさんの人が、

「放射能がこんなに出ても安全だ」ということを、

本気で信じているとは思えないんですけど、

そう信じたほうが、今までの暮らしをあきらめなくていいから、

ただ、だまされたふりをしているだけなのかも、しれません。


でも、私たちは、

メディアリテラシー、エネルギーリテラシー、

メディアを読み解く力、エネルギーについて学ばないと、
自分で自分のいのちを守れないと、思うんですよね。

 

私の実家も浄土真宗ですけど、

こんなでっかい津波とか地震とか、

日本では何度も起きて、関東大震災では10万人が死んで、

何度も何度も地震が起きるこの国の中で、仏教に帰依するということは、

無常ということを、受け入れることなのかもしれない、と、

どこかで考えたことがありました。

 

命とは儚いものだと、失われても仕方ないものなのかということを、

十代のころ、真剣に考えた覚えがあります。

 

命の一つ一つが、かけがえないものだと、

日本の中で、果たしてみんなが感じているのかなあ、考えているのかなあと。

私は未だに、十代のときに感じていたのと同じように、疑問に思っています。

 

どっかの会社に勤めていても、自分がいなくなっても、

自分の代わりはどこにでもいるし、自分自身の存在、自分自身の命は、

実はそんな大したもんじゃないんじゃないかと思っている若者が増えて、

命を大事にしないこの日本人の社会が、

三万人以上の自殺者を毎年生み出してるんじゃないかな。

 

今の原発のことを引き起こした、その、一番根っこにあるのも、

その、命に対する思いが浅いからじゃないのかなあって、思うんですよね。

そのことは、仏教という宗教に帰依していらっしゃるみなさんにも課せられた、

それをどう答えていくかという大きな問いが、

福島によってみなさんに突きつけられたのではないか、

と、思っています。

岩上安身さん

 

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『原子炉時限爆弾』などで知られる広瀬隆さん、3月20日のインタビュー

上杉隆さん

4/6、大手メディアの横暴と怠慢を暴いた上杉さんの会見。今では反原発の声を取り上げ始めた大手メディアだけれど、初期はひどかった

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